井戸(さく井)の仕組みと種類

井戸(さく井)とは地面に穴を掘り、その穴の中に地下水を寄せ集めて利用する施設をいいます。水脈まで掘れば、豊富な地下水が半永久的に利用できます。井戸と言えば、大きな孔が開いていて、お化けを想像される方もいらっしゃるかも知れませんが、実はコンパクトなものです。
井戸の種類は大きく分けて3つに分類できます。

打抜き井戸(打ち込み井戸)

パイプを地中に打ち込み、パイプの下部にストレーナーを設置し地下水を取水する井戸です。

掘井戸(丸井戸)

直径1m~2m程度の穴を掘り、地下水脈に到達するまで穴を掘り続け、掘削中に壁が崩落しないよう、石やコンクリート等で補強しながら掘削するという方法です。主に地下水が浅い場所に設置されていることが多いです。

ボーリング井戸(深井戸)

ボーリングマシンを用いた井戸で、地中に穴をあけ、ケーシング(井戸パイプ)を挿入します。地表の影響を受けにくいので、より精度の高い井戸が仕上がります。

ボーリングの特徴

浅井戸・深井戸とはどんな井戸か?

一般的に深さが30m未満の井戸を「浅井戸」、30m以上を「深井戸」と言います。

ボーリング井戸(さく井)とは

ボーリング井戸さく井)は、深い水脈まで掘り進むことが可能ですので、10mの浅井戸から500m以上もある深井戸まで施工が可能となります。
井戸の径は、φ50mm~150mmまでが一般的なサイズですが、φ500mmの大口径井戸を設置する場合もあります。

ボーリング井戸の主な用途

工場消雪ビニールハウス家畜銭湯学校事務所ショッピングモールなど水を大量に使用する場所に設置されます。また、個人住宅でも飲料水や雑用水用としてボーリング井戸(さく井)は設置されています。

費用・工期・施工条件など

ボーリング井戸(さく井工事)の単価はメーター単価で計算します。ただし現場の様々な条件で、単価は変動しますので、正確な単価は現場視察後のお見積りとなります。工期も、条件によって左右しますが、ロータリー工法なら5日~1ヶ月程度、ダウンザホールハンマー工法なら2日~1週間が平均的な日数です。

井戸水のメリット

地下水はいくら使ってもタダですので、料金はポンプを作動させるわずかな電気代のみで済みます。
水温:地下水は平均15~16℃で年中一定の温度を保ちますので、夏は冷たく、冬は温かく感じるため、夏場のあらゆる冷却や冬場の消雪や地熱利用など自然エネルギー活用の視点からも次世代の水であると言えます。
臭い・味:飲料水に適合する地下水であれば、それぞれの土地で個性の違うミネラルをたっぷりのオリジナルの生活用水を確保することが出来ます。
何を置いても水は必要不可欠です。震災等により水道が出なくなってしまった場合でも手押しポンプなどを備えておけば、水を確保することができます。
井戸水のデメリット
デメリット1

水質:井戸を掘っても必ずしも良い水がでるとは限りません。水質により使用目的が制限されたり、濾過器等が必要になってくる場合もございます。

デメリット2

水量:場所や地域により地下水の出にくい所もあったり、浅井戸の場合、地表の影響を受けて涸れてしまうこともございます。

デメリット3

メンテナンス:水質や使い方などにより、井戸洗浄など定期的なメンテナンスが必要となってきます。

デメリット4

電気系統:落雷や停電時に水が使えなくなるということもございます。

いくらプロとは言え地面の中を覗いて来た訳では御座いませんので「必ず良い水を出します・・・」などと、100%の断言をすることは出来ません。お客様には頼りないように感じられるかも知れませんが、それぞれの条件に合った最も有効な井戸を提案し計画してあげることが大事であり、依頼があった場合でも時には井戸がお勧めではないことも教えてあげることが必要であると考えております。

井戸メンテナンス

井戸メンテナンスとは、井戸の点検を行ったり掃除を行ったりする業務です。井戸はさまざまな条件によって水の出が悪くなったり、水質が悪化してしまうことがあり そのまま放置してしまうと最悪の場合井戸が利用できなくなることも御座います。
その兆候としては下記のようなことが上げられます。

こんな時に要チェック!

  • 水の出が弱く感じ始めた
  • 最近水垢が目立ち始めた
  • 水の臭いが気になり始めた
  • 異物が混入している
  • 砂が上がり始めた
  • ポンプの異音がする
  • ポンプが故障した

このような症状が出た場合 すでに井戸はかなり汚れてしまっているものと考えられます。
急に水が出なくなり緊急で井戸洗浄を行うというのはとても大変なことですので、予め計画を練り定期的な井戸メンテナンスを行うということを強くお勧めいたします。

費用、工期、洗浄時期について

費用:井戸の径や深さ、作業効率性、危険度により費用も変わりますので、現場を視察後に正式なお見積りをさせていただきます。例として個人保有の浅井戸で5万円~10万円くらいを目安とさせていただいております。
工期:工期は大体どのような井戸でも1日~2日程度で完了いたします。
時期:洗浄時期は、飲料井戸ならば1~2年に1回、雑用水井戸ならば4~5年に1回くらいが統計的な目安として理想と考えられます。

見積りから完成・お支払までの流れ

1お問い合わせ

まずはお電話・FAX・E-mail・お問い合せフォームからご連絡致します。井戸を掘りたい住所・井戸水の使用目的、お客様のお名前・住所・連絡先電話番号をお知らせ下さい。

2技術者による見解報告

当社技術スタッフが、過去のデータを元に、水が出るか出ないかの判断をお客様にお伝えいたします。また、飲用井戸としての使用や、良質の水を希望の場合にも参考情報をお伝えします※参考データが少ない地域に関しては明確なご返答が出来ない場合もございますのでご了承下さい。

3お見積り発行

現場視察にてお見積り金額を提示いたします。

4発注依頼

お客様の発注依頼

5工事着手

工事開始(井戸掘削・洗浄)

6完成

完成・引き渡し

7お支払い

お支払い(後日請求書の送付)

当社独自の技術

ボーリング掘削(さく井)は主に「ロータリー工法」「ダウンザホールハンマー工法」が代表的な掘削工法です。
ロータリー工法は、ビットと呼ばれるツールスを回転させ地盤を粉砕し 泥水によって循環しながら掘り進みます。
一方、ダウンザホールハンマー工法は、ダウンザホールハンマーと呼ばれるツールスを回転させながら空気の圧力で内部のピストンを駆動させ、どんな硬い地層でも打ち砕いて掘り進みます。
両工法を比較すると一長一短はございますが、現地の地層や条件に合わせて最も適した工法を選択し、当社の技術力,設備力で信頼ある施工をご提供いたします。

タシマボーリングでは上記2つの後方に加え、新たに井戸掘削ニューマシンを導入し、更なるハイレベルな井戸掘削を行なうことが可能となりました。
ダブルロータリー工法はダウンザホールハンマーとロータリー工法の長所を兼ね添えた未来の新工法です!

ダウンザホールハンマー工法

ロータリー工法

ダブルロータリー工法

風力ポンプ

風の力で風車羽根が回転し、その動力でポンプを駆動して水を汲み上げるという単純な構造で風さえあればポンプは常時汲み続けます。
今注目されるエコの観点からも、風と水がコラボした究極の自然エネルギー活用法と言えるでしょう。
鳥取県では鳥取市賀露小学校に設置してあるのと、琴浦町にも1基設置してあります。
賀露小学校  ここの風車の歩み  県の導入事例ページ

鳥取市賀露小学校